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ダサいバンド

 

雨降りの午後2時に目を覚ます。
先月パクられたビニ傘を想う。
夜まで待つにも退屈すぎて
雨樋、吐き出すノイズすらミュージック


中身があるようで無いあなたの話
今ならその論を破れそうなのに
やめたはずのタバコに火をつける
煙がそのままあなたの匂いだ。


もう脳全体が

あなたの言った安くて強い言の葉。
「恋は泣いていた」なんて唄う。
その歌詞があまりにダサくて


あなたの歌声が部屋を満たす。
似たようなテンポで耳が揺れる。
雨粒に流されるような呪文。
今はただソレに酔いしれていたい。

 

 

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